難所を越えて
二日目の朝を迎えました。
ホテルの窓から外を見ると初日とはうって変わって雲ひとつない快晴です。
本当は角館でホテルの予約をしようと思いましたが生憎満室で大曲駅近くのホテルに空きがあり何とか宿泊することが出来ました。
朝7時過ぎにホテルを出発して国道を田沢湖方面に進みます。晴れているだけあって最高のドライブ日和です。
撮影ポイントにはナビを使って検索すると1時間近くかかる表示になっていましたが、東京とは違い渋滞や交通量の少なさもあって45分程で撮影ポイントのだいぶ手前にある駐車スペースに車を置いて怪我防止の軍手を装着し更には念の為長靴に履き替えて難関と言われるポイントへいざ出陣です。
遊歩道の状況は後ほどアップします。歩き始めて5分も経たないうちに最初の難関に差し掛かります、落石や土砂崩れに遭遇しますが難なくクリアして前に進みます。
所々で崖の崩落や道が無くなりかけたりと撮影者の行手を阻んでいるかのように。
歩き始めて15分が経ちいよいよ崩落が激しいポイントに入ります。
本当に道があったの?というくらいの崩落ぶりに筆者も唖然とします。梯子が無いと登れないのではないかと一瞬思いましたが冷静に考えて足を滑らせないように一歩一歩慎重に進みます。
岩の下を潜り最難関のポイントは何とかクリアしますがまだまだ気を抜けません。車一台分が通れる道幅ですが半分くらい崩れていたり岩がゴロゴロ転がっていたりと二年前の大雨の凄まじさがよくわかります。
歩くこと45分ほどで何とか撮影ポイントの第四生保内川橋梁に到着して急斜面を登りカメラをセットします。東京行きの「こまち」までの30分くらいあるので構図を練ります。
2019.10.28 田沢湖線 赤渕〜田沢湖(秋田県仙北市)
初日のどん曇りとは違い紅葉も鮮やかです。本当は空に雲が少しあれば良かったのですが秋田に来て1番撮りたかった構図なので撮る事が出来て良かったです。
次は秋田行きの「こまち」がすぐに来るので斜面を降りて待ちます。
1枚目の左側には影が出来ていますが雰囲気が良いですし紅葉と赤がアクセントになっているE6系との組み合わせは抜群ですしやっぱりカッコいいですね。
車に戻る途中でロケハンしながら遊歩道の崩落状況を撮って参りましたがここまで大変なものとは思いませんでした。
最初の3枚はまだ序の口みたいなものですが落石防止のフェンスが破られているところが何箇所かあったので大雨の凄さが分かるかと思います。
自分の中では予想以上でしたが四番目の写真と一番最後の写真が足場も悪いですしどうやって行こうか迷ったくらいです。最後の写真は右側からよじ登り頭を下げて抜ける事が出来ました。
絶景を撮りに難所を越えるミッションを終える事が出来て良かったのですが来年以降は台風や大雨等でまた崩落すれば二度と撮れないと思います。個人的には紅葉が撮れる渓谷としては穴場と思いますし遊歩道として再生すれば良いと思いますが崩落状況を見れば地元の自治体も復旧しようとは考えてないでしょう。
第四生保内川橋梁での撮影を終えて、行きはロケハンをする余裕が無かったのですが帰りはスナップしながらも他に良いポイントが無いか探します。
後もう少しでゴールというところで良い感じで撮れるポイントを見つけて構図を調整して新幹線を待ちます。
明暗差があることに着目して「こまち」をパチリ!
中々渋くてカッコいいのですがもう少し移動して構図を作ります。
今回の秋田撮影旅行で一番のお気に入りです!
ネットにも作例はありますが程よい色付いている木と新幹線の後ろの木も紅葉しております。RAW現像で暗い所はシャドーを少し上げて写真全体のバランスを取っています。
東京に帰ってから大伸ばしにしてプリントしました(笑)
秋田での撮影が無事に終わりましたが難所越えには苦労を強いられましたが晴れの下での紅葉写真を撮る事が出来てホッとしておりますしミッションを達成出来て良かったと思います。
次回は秋田を離れて岩手県に移動して紅葉写真を撮りますが果たして良い出会いがあったのでしょうか?