Railwayに想いをこめて

ファインダーから始まる一期一会の物語

接近戦

秋田紅葉鉄道撮影記の番外編です。

 

紅葉と鉄道の撮影を終えて角館の方向を眺めると雲はまだまだあるものの晴れの天気です。同じ写真を量産しても仕方ないと思い仙岩峠を後にして、大曲駅近くのホテルに向かう途中で去年の夏以来となる鑓見内(やりみない)駅近くにある撮影ポイントに向かいます。到着した時間が遅かったから日没間際の写真になりますがどんな出会いがあるかワクワクです。

仙岩峠から30分程で撮影ポイントに到着し早速ロケハンを開始します。秋田駒ヶ岳の方向はあまり雲が無く大曲の方向は程良く雲が残っていたので逆光ではありますがカーブのイン側に超広角ズームレンズを装着して列車を待ちますが線路までの距離は3メートルほど、シャッター速度を1/8000秒•ISO感度を3200に設定して接近戦です。

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2019.10.28  田沢湖線  鑓見内(やりみない)〜羽後長野秋田県大仙市)

丁度太陽が沈みまだ残照が残る中「こまち」が通過しますが雲がもう一つ感がありますがこの日は雲の流れが早いのでもう少し粘ります。

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1枚目と2枚目は色合いを変えています。「こまち」が来るタイミングで表情のある雲と残照がある中で空のグラデーションの色合いが個人的には絶妙な気がしますがどうでしょうか?

車内にも明かりが灯りトワイライトゾーンに突入したのを実感します。

 

残照も無くなり空は真っ暗になりましたが空のグラデーションが僅かに残っていたのでスローシャッターでスピード感で表現します。

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雲はだいぶ無くなってしまいましたが、光の矢が解き放たれた感じです。

微かに写る住宅の明かりと鉄道の赤信号がほんの少しアクセントになっているのではないでしょうか。

撮影に出掛ける前はメインに関してはある程度イメージをして撮影に臨みますが、サブメインになると何を撮ろうか本当に迷います。時間帯にもよりますが晴れの日の日没直後のちょっとしたマジックアワーや太陽が沈む前は列車に光を当てる所謂「ギラリ」を狙ったりしますが上手く行くかどうかは本当にギャンブルです。勿論太陽の位置はアプリを使って調べますが実際に現地に行かないと分かりません。

撮影旅行でよくありますがメインよりもサブメインの方が良い写真が撮れる事が良くあるのでこればかりは本当に撮ってみないと分かりませんしチャンスがあれば日没直後まで粘ります。

それでも思わずサプライズな情景に出会うと思わず撮ってしまいますし感動的な写真が撮れたら本当に嬉しいですし一期一会の一瞬のチャンスを逃したくないですしね。

これがあるから写真はやめられません!