Railwayに想いをこめて

ファインダーから始まる一期一会の物語

パッチワークの舞台

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2020.9.6  奥羽本線  八郎潟鯉川秋田県南秋田郡八郎潟町

9月の田園風景を撮りに秋田県を訪れました。

本来は4月の下旬に桜と秋田新幹線の「こまち」を撮ろうと計画を立てておりましたが、コロナの絡みで緊急事態宣言で中止になり秋田県での鉄道撮影は出来ないのでは無いかと思いましたが、9月の上旬に休暇を取る事が出来たので行った事の無い八郎潟にある高岳山からの俯瞰撮影をしてまいりました。

 

秋田市内のホテルを出発して40分程で高岳山の麓にある駐車場に到着。福島ナンバーのエクストレイルを運転している人に聞いたら山頂付近で熊が現れたとの情報が出て緊張が走ります。熊除けの鈴をバッグに取り付けて山頂に向けてアタックを開始します。

標高220メートルの山ですが傾斜のあるキツイ階段が筆者に襲いかかります。登り始めて5分くらいで息が上りかけます。この後もキツイ階段が続き体力を奪います。所々で息を入れて25分程で中腹に到着しますが汗をかなりかいてTシャツがだいぶ濡れているうえに疲労感もあります。

線路の位置をチェックすると貨物列車が現れたので急いでカメラを取り出して構図を作りパチリ。

中腹からでも中々の絶景です。田んぼと住宅の密集感があって八郎潟町の状況が良く分かりますね。

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無事に山頂に到着しますが、撮影ポイントは草が伸びており撮影する構図が限られていますがこのパッチワーク感に大感動です。2月に行った紀勢本線馬越峠とは違う感動があります。住宅一つ無いまさにパッチワークです。
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今回のメインカットです。

キハ40系の秋田行きの普通列車ですがいずれは過去の風景となることでしょう。蓄電池気動車五能線に導入される事が予定されておりキハ40系の数も急速に減ると予想されているので、撮るなら今のうちにといったところです。

撮り終わったら直ぐに下山して次の撮影ポイントに移動します。

 

穂の垂れた季節

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2020.8.21  総武本線  物井ー佐倉(千葉県四街道市

成田線での撮影を終えて「モノサク」こと総武本線の物井ー佐倉間にある亀崎踏切に移動します。

神崎インターから高速に入り四街道インターで降りて40分程で到着。初めて車で行きましたが道が結構狭くてハンドル操作に苦労しました。

以前から稲刈り前の写真を撮りたかったのですが、秋雨などの天候不順や休みと晴れが合わなかったりと縁がありませんでしたが、今年は天候に恵まれて本当に良かったと思います。

肝心の稲穂ですが色づいているのは勿論ですが絶妙な穂の垂れ方に撮影に向けて俄然テンションが上がります。

普通列車や成田空港行きの快速電車を試し撮りしてメインカットである255系の「しおさい」を撮ります。

雲はだいぶ無くなっており列車や稲穂に太陽の光が程良く当たり、矢のようにカッ飛んで行く「しおさい」はまるで秋に向けて爆進するかのようです。

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こちらは「成田エクスプレス」です。

コロナの絡みで早朝と夕方・夜以外は日中は運休しておりますが成田空港への送り込み回送をパチリ!

総武本線の「顔」である「成田エクスプレス」はやっぱり被写体に事欠かせません。

モノサクに行く度にいっぱい撮りましたがこの構図が一番カッコいいのではないでしょうか。

もうすぐ実りの秋

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2020.8.21 総武本線  飯岡ー倉橋(千葉県旭市

8月の下旬にもう一度稲が色づいたワンシーンを撮りたいと書きました。実際に行くとだいぶ色づいており少し早い実りの秋までもうすぐと言った感じでした。

撮影中に農家の方とお話をすると順調に行けば8月30日には稲刈りが出来るのではないかと仰っておりました。
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前回と同様に雲が現れる事はありませんでしたが、青空を少し入れて構図を変えています。8月の中旬に撮った時に比べたら穂も垂れてきております。アップした時にはもう稲刈りは終わっているのかな。

この夏ののんびりとした空気感に癒されっぱなしですが、前回と同様に物凄く暑かったです。

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2020.8.21 成田線  下総神崎ー大戸(千葉県香取郡神崎町)

今度は成田線にある下総神崎駅近くの田んぼに行っての撮影です。

前回行った時は貨物列車が運休でしたが今回はEF64牽引の「鹿島貨物」と稲刈り前のワンシーンをカメラを二台駆使して撮って行きます。

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先ずは富士フイルムのX-H1で撮った写真から。

オーソドックスに撮りましたがこちらの方が稲がもっと色づいておりのんびりとした初秋の空気を感じさせますね。

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2枚目はNikonD4sにニッパチの望遠ズームレンズを使い絞りを開放にして、手前にある稲をボカして列車にピントを合わせております。

露出を絞ると中途半端な絵になると判断したので思い切って絞りを開放にしましたが、稲だけがトロットロッになって何か不思議な1枚ですね。

絞りを開放で撮ってもピントに合わせている列車の解像感は凄いの一言です。久しぶりに70-200のニッパチズーム使ったのですが、このレンズはやっぱり化け物です。

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最後の一枚です。

今回も筑波山の方向から入道雲が現れていたので貨物列車と稲を絡めて撮っております。

今度は稲の表情をもう少し表現をしたいと思い絞りをF8に設定して最後のワンカット。

貨物列車が通過する際に太陽がほんの僅か雲に隠れてしまい手前の稲が影ってしまっており微妙な感じではありますが、筆者としてはこれでも充分すぎる写真だと考えています。

一瞬で捉える光と影の瞬間って1秒でもズレると全然違う写真になりますし本当に紙一重の世界です。

まだまだ暑いけど写真を改めて見ると秋がスタートしたなぁと思うと同時に、夏の季節も終わりへ向けてカウントダウンが始まったのではないかと感じた一日です。

町の賑やかさ

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2020.8.9  中央線  吉祥寺ー三鷹(東京都武蔵野市

夏の鉄道写真が続いたので、たまには鉄道スナップ写真でも。

とある平日の昼下がりの時間。

買い物に出かけている途中で商店街を歩いていると電車が見えるのを発見して、面白い被写体が撮れると思い鞄からカメラを取り出してパチリ!

たい焼きの看板にラーメン屋さんの看板。色々なものがごちゃごちゃしていてる青空商店街ですがこの雰囲気が好きで吉祥寺には月に数回行きます。

コロナ禍にあっても人の多いのは勿論ですしマスクを着用しているのを見ると現在の状況を象徴しているように思います。正直なところコロナ以前と人通りの多さはあまり変わった印象はありませんが食事するお客さんは減った印象です。

筆者も吉祥寺で好きな喫茶店・ラーメン屋さんや焼き肉屋さんでの食事を控えていますがやはり寂しさは当然あります。

 

ワクチンが開発されてコロナが終息してマスクの着用の必要性が無くなる事を願うしかありません。

その時に撮った写真を後になって振り返ると、感染のリスクのプレッシャーに苦しめられた時間は長かったけど、それを乗り越えた時は少しは思い出に残ると思うのは筆者だけでしょうか。

ロマンスカーの夏・日本の夏

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2020.8.16  小田急線  開成ー栢山(神奈川県小田原市

撮影した8月16の日曜日は朝から強い日差しで開成駅から撮影ポイントに向かっている途中から汗だくになります。

そんな中稲の成長とロマンスカーを撮りに行きました。日曜日を選んだ理由は光線状態が一番美味しい9時から10時頃に箱根湯本行きと新宿行きのVSEGSEが通過するのです。平日だと10時頃に通過する箱根湯本行きのVSEGSEが無いのと雲の表情が出始める時間と言うのもあって土日を選んでいます。

先ずは入道雲になっているところを後追いではありますがロマンスカーVSEをワンカット。

この角度が理想的にカッコ良く表現出来ると考えている筆者にとって最高で夏の風景のご馳走です。

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普段は小田原ー箱根湯本間を中心に運用している1000形の箱根登山鉄道カラーですが、箱根登山鉄道復旧を記念して8月いっぱいまで小田急線内を運行しています。ただ編成写真で撮ろうと思うと光線状態があまり良く無いので正直言って絵にならないと思ったのです。夏らしい雲と田んぼと一緒に撮る事しか考えられなかったので、今回の出会いはラッキーでしたし二度と出会う事の無い一枚にすることが出来て良かったです

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ロマンスカーGSEが通過した11時前には残念ながら入道雲が崩れてしまいましたが、画面越しに伝わるこの暑さにどんどん変化していく雲の表情も中々なものではないでしょうか。

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開成2号踏切に場所を移してラスト1時間の攻防です。

普段はロマンスカーEXEにフューチャーすることはあまりありません。EXEαとしてリニューアルがどんどん進み、オリジナルのカラーとして残っているのは二編成のみです。恐らく今年で夏の風景とはラストだと思うので貴重な一枚になりそうです。このオリジナルのEXEは写真を撮る時に色を引き出すのが難しくて現像処理が難しい被写体ですが、やっと理想的な色に表現する事が出来ましたが色を濃過ぎても薄過ぎても駄目なので程々に調整するのが良いと思います。

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毎年8月の中旬に欠かさず田んぼとロマンスカーVSEを撮りに来ていますがこの組み合わせは最高です。今年は大山から解き放たれる雲は入道雲ではないもののやっぱり絵になる鉄道風景です。

ホームドアの設置に伴いVSEが引退するのではないかと噂されているのでこれからも記録と記憶を残して行こうと考えている次第です。

 

夏雲迫る

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2020.8.14  小田急線  和泉多摩川ー登戸(神奈川県川崎市多摩区

先ずは14時頃に撮ったロマンスカーVSEです。この時は夏らしいサッパリした感じの雲が空を自由奔放に舞っている感じでしたが・・・

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今回のメインカットです。

16時以降背後から雲の塊が急に迫って来てしまいます。雷は鳴らなかったものの、もしかしたらゲリラ豪雨になるのではないかと思ったものです。

ロマンスカーVSE多摩川を通過するのは16時30分頃。カメラのホワイトバランスを5300Kくらいに上げて、コントラストを高めに露出を少しアンダーにしております。通勤電車に被られないことを祈りながら雲の動きや形に合わせて構図を作ります。

入道雲になっている部分と雲が真っ暗になっていて迫力感のある世界ではないでしょうか。雲が真っ暗になっているところは世田谷区や大田区の辺りだと思いますが、もしかしたら通り雨になって大変な事になっているのではないかと考えてしまいます。

昨年の同時期に磐越西線山都駅近くにある一ノ戸橋梁で撮ったSLと入道雲も感動したものですが、今年は多摩川ロマンスカーと迫力のある雲に出会う事が出来て感無量です。

去年から小田急線の多摩川の橋梁で雲とロマンスカーを定期的に撮っていますが中々良い雲に出会えず仕舞いで、納得出来る一枚が撮れませんでしたがやっとアップすることが出来て良かった次第です。

 

 

雲刻々と

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2020.8.14  小田急線  和泉多摩川ー登戸(神奈川県川崎市多摩区

小田急線の多摩川の橋梁を渡るロマンスカーはちょくちょく撮っておりますが、中々良い表情のある雲に出会えずボツの連発でブログに上げる事が出来ませんでしたが、8月14日の撮影で何とかアップ出来る写真が撮る事が出来ました。

お昼の1時過ぎに登戸駅を降りて、多摩川の遊歩道を歩くと程良い形をした雲を見つけて両方向からやって来る通勤電車をパチリ!

このノンビリとした空気感が大好きですが、ここから先は中々良い雲に出会えずでどうしようかと思いましたが、先ずは夕方の5時過ぎまで空の変化を楽しんでいきます。

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ロマンスカーの通過まで時間があったので、撮った事が無い構図を試します。二子玉川駅周辺にある二子玉川ライズと楽天の本社ビルを絡めてこの間デビューした5000形と一緒にパチリ!

10年くらい前にデビューした3000形や4000形のデザインが良くないと思ったものですが、今回の5000形は中々良いデザインだと思うのでこれからの活躍に期待したいところです。

それに伴いアイボリーの車体の8000形が退役することを意味するので引退までコツコツ記録して行こうと思います。

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まさに「見上げてごらん」の世界を作ります。35ミリ換算24ミリに画角を調整して空を大きく広げてロマンスカーMSEを先ずはパチリ。ブルーの車体アクセントにしてちょっとだけ涼しくなっているのではないでしょうか。

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雲も時間とともに変化していきます。GSEをワンカットして夏らしい雲と昼下がりののんびり感を表現します。

赤い車両ってどんなシーンでも合いますしとても絵になりますね。晴れても曇っても雨が降っても、オールマイティに表現出来るのはやっぱりこの車両の魅力です。

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この写真を見ると普通でしたら、これ以上雲は出てこないなぁと思い撮影終了なんて考えてしまいます。一時的に雲が殆ど無くなってしまいますが、背後から雲の塊が迫ってきております。写真を撮った時刻は16時頃です。この続きは次回と言う事になりますが背後から来た雲を表現することが出来たかどうかは見てのお楽しみです。